矯正治療を考えている方にとって、「痛み」が気になるポイントのひとつですよね。
実際、矯正治療中には痛みや不快感を感じることがありますが、その原因や対処法について理解しておくと、不安を減らすことができます。
今回は、矯正治療中の痛みの原因と対処法について、ご説明していきます。
矯正治療での痛みの原因
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歯を動かすための力
矯正治療では、歯を正しい位置に移動させるためにワイヤーやブラケット、マウスピースを使用します。
これにより歯やその周囲の骨に力がかかり、痛みや違和感が生じます。
特に治療を開始されたばかりの頃やお食事中、定期的にワイヤーの調整を行った後に痛みを感じやすくなります。
また、マウスピース矯正の方は、新しいマウスピースに交換した直後に痛みを感じやすくなります。
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ワイヤーやブラケットの刺激
矯正装置が歯に直接取り付けられているため、日常的に喋ったり、笑ったりすることにより、ブラケットやワイヤーが頬や唇に触れ、痛みを感じることがあります。
これも初期の不快感や痛みの原因となります。
時間が経つと慣れてくることが多いですが、中には長期的に不快感や違和感を感じる方もいらっしゃいます。
特に口内炎ができやすい方は、矯正期間中痛みを感じやすいです。
3.かみ合わせの変化
矯正治療中は歯が動くことにより、一時的に噛みづらくなることがあります。
一部の歯と歯が干渉して噛んだ時に痛みを生じたり、噛みづらいことにより頬を噛んでしまうこともあります。
歯が適切な位置に移動することで、痛みは和らぎます。
矯正治療中の痛みに対処する方法
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痛み止めの活用
矯正治療後の痛みや違和感を軽減するために、市販の痛み止めを使用することが一般的です。
アセトアミノフェンやイブプロフェンなど、鎮痛効果のある薬を服用すると痛みが和らぎます。
ただし、服用方法や回数には注意が必要ですので、使用前に確認しておくと良いでしょう。
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軟らかい食べ物を選ぶ
治療開始後やワイヤー調整直後に硬い食べ物を食べると、歯に痛みが生じたり、ブラケットが外れるリスクが高くなります。
柔らかい食べ物(舌でつぶせるお粥やドリアなど)は、痛みを感じることなく食事ができることが多いです。
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矯正用ワックスを使用する
初期の頃は、ブラケットなどの装置が頬や唇に当たって痛みを引き起こすことがあります。
一時的ではありますが、矯正用のワックスを使うと痛みを軽減することができます。
当たって痛い箇所の上にワックスを貼ることで、口内炎の悪化や傷ができるリスクを最小限に抑えることができます。
いつ痛みが収まるのか?
ほとんどの痛みや違和感は、矯正治療を始めた初期の段階や調整後に感じることが多いですが、治療が進むにつれて徐々に痛みを感じる頻度は減っていきます。
一般的に、矯正治療における痛みは一時的なものであり、2~3日から1週間程度で収まることがほとんどです。
歯がしっかりと適応し、矯正治療が進行すると、痛みの程度は軽減されていきます。
まとめ
矯正治療での痛みは、歯の移動に伴うものや、矯正装置により口腔内にできた傷が原因です。
しかし、適切な対処法を取ることで、痛みや不快感を軽減することが可能です。
痛み止めの使用や食事の工夫、矯正用ワックスを使うなどの方法を試して、できるだけ快適に治療を進めていきましょう。
最終的には、美しい歯並びと噛み合わせを手に入れるために、短期間の痛みを乗り越えることが重要です。
痛みが続いたり、不安がある場合は、早めに矯正歯科医に相談することをおすすめします。