矯正治療の新しい形として注目されているのが、「デンタルモニタリング(Dental Monitoring)」というシステムです。
スマートフォンと専用アプリを使い、通院しない期間もお口の中の状態をチェックできる仕組みです。
マウスピース矯正だけでなく、ワイヤー矯正の方にも活用できるため当院でも取り入れております。
今回は、デンタルモニタリングのツールについてご説明します。
デンタルモニタリングとは?
デンタルモニタリングは、患者さんがご自宅でお口の中を撮影し、そのデータを送信することで、担当医が遠隔で治療の進行状況を確認できるシステムです。
専用アプリと「スキャンボックス」と呼ばれる撮影器具を使い、スマートフォンでお口全体を撮影します。
AIが歯や装置の状態を解析し、歯の動きや装置のトラブルを検出。
歯科医師は送られてきたデータを確認し、問題がなければ次のステップへ、調整が必要な場合は指示を出します。

マウスピース矯正での活用
マウスピース矯正では、アライナー(マウスピース)の装着時間やフィット感が治療結果を左右します。
デンタルモニタリングでは、AIが「しっかり装着できているか」「歯の動きが計画通りか」を定期的にチェック。
もしフィットが悪い場合は早めに対応でき、治療の遅れを防ぐことができます。
また、歯科医師が遠隔で確認できるため、来院のタイミングを柔軟に調整できるのも大きなメリットです。
ワイヤー矯正でも大活躍
デンタルモニタリングは、ワイヤー矯正の患者さんにも非常に有効です。
ワイヤー矯正では、装置のトラブル(ブラケットが外れた・ワイヤーが刺さるなど)が起きることがあります。
そんなとき、スマホで撮影した写真を送れば、どの箇所でトラブルが起きているのかを歯科医師が迅速に判断することができます。
また、歯ぐきの腫れや清掃状態なども遠隔で確認できるため、日常のケア指導や経過観察がよりきめ細やかになります。
定期的なチェックをアプリ経由で行うことで、通院の間隔を少し伸ばしても、治療の質を保ちながら安全に進めることができます。
デンタルモニタリングの主なメリット
1. 通院回数を減らせる
仕事や学校で忙しい方、遠方から通う方も安心。
2. AI+歯科医師によるダブルチェック
AIが歯の動きを細かく分析し、異常があればすぐに歯科医師へ通知。見落としを防ぎます。
3. トラブルにも早期対応
装置の破損や痛みなど、気になる症状があったときは写真を送信。歯科医師がすぐに状況を把握できます。
4. 治療のモチベーション維持
定期的に自分の歯の動きを確認できるので、治療の変化を実感しやすくなります。
どんな方におすすめ?
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忙しくて通院の時間を取りにくい方
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遠方から通院している方
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マウスピース矯正・ワイヤー矯正のどちらの方にも
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治療の進み具合をしっかり把握したい方
デンタルモニタリングを使えば、自分のスマホでお口の状態を定期的にチェックでき、通院の負担を減らしながら安心して治療を続けられます。
注意点も知っておきましょう
デンタルモニタリングは非常に便利ですが、すべての診療がオンラインで完結するわけではありません。
装置の調整やアタッチメントの装着、ワイヤー交換などの処置は、必ず来院が必要です。
定期的な通院とデンタルモニタリングの併用で、よりスムーズな治療が可能になります。
まとめ
デンタルモニタリングは、マウスピース矯正にもワイヤー矯正にも対応できる矯正管理システムです。
AIと歯科医師のダブルチェックにより、通院回数を減らしながらも、より正確で安心な治療を受けることができます。
忙しい毎日でも、スマートフォンひとつで矯正治療をしっかりサポート。
当院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせて、快適で確実な矯正治療をお手伝いしています。
気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。