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開咬を放置するとどうなる?将来のリスクと治療のベストタイミング


※本記事では、矯正歯科で一般的に行われている内容もあわせてご紹介しています。実際の適応、費用、治療期間は患者さまの状態によって異なるため、当院では初回相談や診断時に個別にご説明いたします。

開咬とは?前歯が閉じない不正咬合の基礎知識

「奥歯を噛んでも前歯が閉じない」「麺類が噛み切れない」。
このようなお悩みの背景にあることが多いのが 開咬(かいこう) です。開咬とは、奥歯を噛み合わせた状態でも上下の前歯の間にすき間が生じる状態を指し、オープンバイトとも呼ばれます。見た目の問題だけでなく、咀嚼、発音、顎関節、口腔衛生など、日常生活のさまざまな側面に影響が出ることがあります。

開咬には大きく「前歯が閉じないタイプ」と「奥歯が噛み合わないタイプ」があります。
本記事ではより日常的な影響が大きい「前歯が閉じないタイプ」の開咬について解説します。

開咬の原因 ― なぜ前歯が閉じなくなるのか

舌の習癖(舌突出癖・低位舌)

開咬の原因として最も多いのが舌の癖です。
飲み込むときに舌が前に出る、普段から舌の位置が低い、発音時に舌が歯の間から出るなどの動きは、前歯に継続的な力を加え、歯が前方へ傾いたり、上下の前歯の間にすき間ができる原因となります。舌は予想以上に強い筋肉であり、習慣的な動きが歯並びに影響を与えます。

幼少期の生活習慣

指しゃぶり、おしゃぶりの長期使用、口呼吸、頬杖、歯ぎしりなど、長く続く習慣は歯や骨に持続的な力をかけます。特に指しゃぶりは前歯を前へ押し出し、開咬を助長する重要な要因となります。

骨格的な要因

上下の顎の成長バランスに問題がある場合、骨格性開咬と診断されます。顎の位置や骨の高さの不調和により開咬が生じるケースでは、矯正単独での改善が難しいことがあり、外科的矯正治療が必要になる場合もあります。

歯の過萌出

一部の歯が過度に萌出している場合、噛み合わせのバランスが崩れ、開咬が発生することがあります。歯列全体の高さの不均衡が前歯間のすき間の原因につながるケースです。

放置するとどうなる?開咬が招く5つのリスク

咀嚼効率の低下と胃腸への負担

前歯で噛み切れないため、奥歯ばかりを使うようになります。奥歯だけに負担が集中すると、噛み砕く力が弱く、大きなかたまりのまま飲み込むことで胃腸に負担がかかることもあります。麺類や肉類などを噛み切れずに丸呑みしてしまうケースも珍しくありません。

発音障害


前歯にすき間があると空気が漏れやすく、特にサ行・タ行などの発音が不明瞭になることがあります。会話が聞き取りにくく感じられる、息がもれるなどの自覚症状が出ることもあります。

奥歯への過剰負担

人間の咬む力は体重と同じ程度といわれています。本来なら複数の歯で分散すべき力が奥歯に集中し、摩耗、亀裂、破折などのトラブルにつながりやすくなります。結果として歯の寿命が縮むおそれがあります。

顎関節症の発症

噛み合わせが不均衡な状態が続くと、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。「口を開けると痛む」「顎が鳴る」「口が開きにくい」といった症状が見られたら注意が必要です。

口呼吸による健康リスク

前歯が閉じないため、口が開きやすくなり、口呼吸が習慣化しやすくなります。口腔内が乾燥すると唾液の自浄作用が弱まり、むし歯・歯周病リスクが上昇します。さらに、ウイルスや細菌が直接体内へ入りやすくなり、全身疾患の誘因となることもあります。

開咬治療のベストタイミング ― いつ始めるべきか

成長期のお子さまの場合

お子さまの開咬は、成長を利用した治療が可能な場合が多く、早期に対応することで将来の負担を大きく減らせます。舌癖や口呼吸などの習慣の改善を含め、骨格の成長方向を整えながら治療を進められるため、早めの相談が重要です。

成人の場合

成人の方でも開咬治療は可能ですが、顎の成長が終了しているため、歯の移動や上下顎の高さ調整などを中心に治療を行います。悪習癖(舌癖・口呼吸など)が関与している場合は、その改善を併行することで治療の安定性が高まります。

症状が重度で骨格的な原因が大きい場合には、外科的矯正治療が必要となることがあります。

当院の開咬治療アプローチ

唇側矯正(マルチブラケット装置)

歯を立体的に細かく移動させることができ、幅広い開咬症例に適応できます。
軽度から重度まで対応可能であり、詳細な歯の位置調整が求められる場合に選択されることが多い方法です。しかし、矯正治療中の歯は生理的な動揺が大きくなるため、舌癖によって歯を前方へ押し出してしまうことがあり、開咬治療のためには後述する舌癖の改善トレーニングがとても重要となります。

マウスピース矯正(インビザライン)


適応症例においては、インビザラインでも開咬の改善が可能です。歯列全体の後方移動が求められる症例では、アライナーの特性が有効となる場合があります。透明で目立ちにくく、取り外しができるため、生活への負担が比較的少ない点も特徴です。アライナー矯正はマルチブラケット装置に比べて舌癖に対する抵抗力が高いといわれています。その理由は、歯列全体をアライナーで覆いかぶせることが結果的に舌癖に対する抵抗になるようです。しかしながら舌癖の改善トレーニングを怠ってしまうとうまく歯が動かないことはマルチブラケット装置と同様です。

舌癖改善トレーニング

開咬の原因として多い舌癖を改善するためのトレーニングです。舌の位置や動きが整うことで、治療の安定性が高まり、後戻りの予防にもつながります。

成長期の咬合誘導

お子さまの場合、骨の成長方向を整えながら開咬を改善することができます。プレオルソや拡大装置(クワドヘリックスなど)、舌改善トレーニングを含む口腔筋機能訓練を併用し、成長発育に応じた誘導を行います。

外科的矯正治療

骨格性開咬が疑われる場合には、外科的矯正治療を検討します。
当院は顎変形症の保険適用治療が可能な指定医療機関であり、大学病院などの口腔外科と連携しながら術前後の矯正治療を行うことができます。

保険適用の正しい考え方

外科矯正が必要と判断された場合、
矯正歯科の担当施設と手術担当の口腔外科が顎変形症と診断すれば、原則として保険診療で治療を開始できます。

ニッコリ矯正歯科クリニックが大切にしていること

当院では、開咬の原因を丁寧に見極め、骨格・歯列・筋機能・生活習慣を総合的に評価します。

小児から成人まで幅広い治療選択肢を用意し、患者さまの生活背景や希望に合わせて治療方法をご説明しています。治療後の安定性まで見据え、後戻り予防のためのケアも含めた総合的なサポートを行っています。

まとめ ― 開咬は放置せず、早めの相談を

開咬は見た目だけでなく、咀嚼、発音、顎関節、口腔衛生、全身の健康にまで影響することがあります。成長とともに進行したり、悪習癖によって再発したりする可能性もあるため、早めの相談が重要です。

「前歯が閉じない」「食べにくさを感じる」などの症状がある場合には、まずは初回相談をご利用いただき、原因と改善の方向性をご一緒に確認していきましょう。
当院では患者さまが安心して治療に進めるよう、丁寧な説明と継続的なサポートを提供しています。

著者情報

ニッコリ矯正歯科クリニック 院長  小林 弘史



略歴

2002年03月 駿台甲府高等学校 卒業

2008年03月 東京歯科大学歯学部 卒業

2008年04月 同大学 臨床研修歯科医師

2009年03月 同大学 臨床研修歯科医師 修了

2009年04月 同大学 歯科矯正学講座 Post Graduate Course 入局

2010年04月 同大学 大学院 入学(歯科矯正学講座)

2012年03月 同大学 歯科矯正学講座 Post Graduate Course 修了

2014年03月 同大学 大学院 卒業(歯科矯正学講座)

         赤坂まつの矯正歯科にて舌側矯正を研鑽

         東京歯科大学 矯正歯科学講座 勤務

2016年04月 同大学 矯正歯科学講座 臨床講師

2018年05月 ニッコリ矯正歯科クリニック 開院