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マウスピース矯正は前歯だけでもできる?全体矯正との違いを解説



※本記事では、矯正歯科で一般的に行われている考え方や情報をもとに解説しています。

実際に適応となる治療方法、治療期間、通院回数、治療の進め方などは、患者さま一人ひとりの歯並びや噛み合わせ、骨格、口腔内の状態によって異なります。当院では初回相談および精密検査後に、個別にご説明しています。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療効果や結果を保証するものではありません。

前歯だけのマウスピース矯正は可能なのか

「笑ったときに見える前歯だけをきれいにしたい」
このようなお悩みをきっかけに、矯正治療を検討される方は少なくありません。実際、矯正相談に来院される方の多くが、まず前歯の見た目を気にされているという傾向があります。

結論からお伝えすると、前歯だけを対象としたマウスピース矯正は可能なケースがあります。
ただし、すべての方に適応できるわけではなく、歯並びの状態や噛み合わせの状況によって判断が必要になります。

前歯だけを対象とした矯正治療は、一般に「部分矯正」と呼ばれています。気になる範囲を限定して歯並びを整える治療で、治療範囲が限られる点が特徴です。透明なマウスピースを使用するため、装置が目立ちにくい点も検討されやすい理由のひとつです。

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前歯だけの矯正と全体矯正の違い

前歯だけの矯正と全体矯正には、動かす歯の範囲治療の目的に明確な違いがあります。

動かせる歯の範囲の違い

部分矯正では、主に前歯を中心とした限られた範囲の歯を動かします。一般的に前歯とは、正中の前歯から犬歯までを指し、上下左右で合計12本です。

一方、全体矯正では奥歯を含めた歯列全体を対象とし、見た目だけでなく噛み合わせや顎のバランスも含めて総合的に整えていきます。前歯だけでなく奥歯にもズレがある場合や、噛み合わせ全体に不調和がある場合には、全体矯正が選択されることが多くなります。

なお、「前歯だけのマウスピース矯正」であっても、実際には歯列全体を覆うマウスピースを使用します。動かさない歯も装置で覆われるため、装着初期には違和感を覚える方もいます。

治療期間の考え方の違い


前歯だけの矯正は、動かす歯の本数が限られているため、全体矯正と比べて治療期間が短くなる傾向があります。症例によって異なりますが、比較的短期間で歯並びの変化を実感される方もいます。

一方、全体矯正では歯列全体を段階的に動かす必要があるため、治療期間は長くなる傾向があります。見た目の改善だけでなく、噛み合わせの安定や長期的な歯列の維持を考慮して進めていきます。

前歯だけのマウスピース矯正のメリット

前歯のみを対象としたマウスピース矯正には、次のような特徴があります。

治療範囲が限定されている

気になる部分に焦点を当てた治療のため、全体矯正と比べて治療設計がシンプルになる場合があります。

装置が目立ちにくい

マウスピースは透明な素材で作られており、装着中でも気づかれにくい点が特徴です。前歯は人目につきやすい部位のため、見た目への配慮を重視される方に検討されることがあります。

取り外しが可能

食事や歯磨きの際に装置を取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすい点も特徴です。ただし、装着時間の自己管理が重要になります。

前歯だけのマウスピース矯正の注意点・限界

部分矯正にはメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

噛み合わせ全体は整えられない場合がある

前歯のみを対象とするため、奥歯を含めた噛み合わせの調整までは行えないケースが多くなります。噛み合わせに問題がある場合、見た目が整っても機能的な不調が残る可能性があります。

適応できないケースがある

大きく歯を動かす必要がある場合や、歯の回転・上下的な移動が大きい場合、骨格的な問題を伴う場合などでは、前歯だけの矯正では対応できないことがあります。これらのケースでは、全体矯正や別の治療方法が検討されます。

自己管理が重要


マウスピース矯正は、決められた装着時間を守ることが治療の進行に影響します。装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かないこともあります。

前歯だけの矯正で「思っていたのと違う」と感じやすい理由

前歯だけのマウスピース矯正は、条件が合えば有効な選択肢ですが、治療後に「思っていた結果と違った」と感じる方がいるのも事実です。
その多くは、治療そのものの失敗ではなく、治療前の理解と期待のズレによって生じます。

特に多いのが、「見た目は整ったが、噛みにくさが残った」「以前より前歯に負担がかかっている気がする」といった声です。
これは、前歯だけを動かすことで、奥歯との噛み合わせのバランスが変化し、前歯に力が集中してしまう場合があるためです。

また、前歯の見た目が整うことで「治療が終わった」という安心感が生まれ、保定装置の使用が不十分になるケースもあります。
部分矯正は歯を動かす範囲が限られる分、歯が元の位置に戻ろうとする力が働きやすいこともあり、保定を怠ると後戻りしやすくなります。

重要なのは、「前歯だけ整える」という選択が、機能面や将来の安定性と両立できるかを事前に確認することです。
見た目の変化だけで判断せず、「なぜ今この歯並びになっているのか」「噛み合わせ全体に問題はないか」を整理したうえで治療を選ぶことが、後悔を防ぐポイントになります。

前歯だけのマウスピース矯正が適応しやすいケース

前歯だけの矯正が検討されやすいのは、以下のようなケースです。

  • 軽度から中等度の前歯のガタつき
  • 前歯のすき間(空隙歯列)
  • 軽度の出っ歯
  • 軽度の歯の回転

ただし、同じように見える歯並びでも、噛み合わせや骨格の状態によって治療方針は変わります。見た目だけで判断することはできません。

前歯だけの矯正が適応しにくいケース

次のような場合は、前歯だけの矯正では対応が難しいことがあります。

  • 重度の叢生(歯の重なりが大きい)
  • 骨格的なズレがある場合
  • 奥歯の噛み合わせに問題がある場合
  • 抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な場合

これらのケースでは、全体矯正や別の治療選択肢が検討されます。

前歯だけの矯正と「後戻りリスク」の関係


矯正治療を検討する際に、あらかじめ理解しておきたいのが「後戻り」の考え方です。

後戻りとは、動かした歯が元の位置に戻ろうとする現象で、矯正治療全般に共通するリスクです。

前歯だけのマウスピース矯正では、動かす歯の範囲が限られている分、歯の周囲組織が新しい位置に安定するまでに時間がかかることがあります。
そのため、治療後の保定期間や装置の使用が非常に重要になります。

特に前歯は、食事や会話の際に力が加わりやすく、舌や唇の影響も受けやすい部位です。
その結果、保定が不十分だと歯が動きやすく、「少しずつ元に戻ってきた」と感じることがあります。

後戻りを防ぐためには、
・保定装置の使用期間と方法
・日常生活での歯への力のかかり方
・噛み合わせ全体の安定性

といった点を、治療前から理解しておくことが大切です。

前歯だけの矯正は「短期間で終わる治療」と捉えられがちですが、治療後の管理まで含めて一連の矯正治療である、という認識を持つことで、満足度の高い結果につながりやすくなります。

前歯だけの矯正に関しては、「短期間で終わる」「簡単にできる」というイメージを持たれやすい傾向があります。しかし実際には、歯を動かす以上、歯周組織への影響や安定までの管理が必要になります。治療範囲が限られているからこそ、噛み合わせや保定を含めた治療後のフォローまで理解したうえで進めることが、満足度の高い結果につながります。

マウスピース矯正を検討する際に大切なこと

前歯だけのマウスピース矯正が適しているかどうかは、歯並びだけでなく、噛み合わせや骨格、将来的な安定性まで含めて判断する必要があります。

「前歯だけきれいになればよい」と思って始めた治療が、後から噛み合わせの問題につながることもあるため、治療範囲の判断は非常に重要です。

「前歯だけでいいか」を判断する前に整理しておきたいポイント


前歯だけのマウスピース矯正を検討する際は、「できるか・できないか」だけでなく、「自分にとって適切かどうか」を考えることが重要です。

まず整理したいのは、なぜ前歯が気になっているのかという点です。
歯が重なって見えるのか、前に出ている感じがするのか、すき間が気になるのかによって、必要な歯の動かし方は異なります。

次に、「見た目」と「噛み合わせ」の優先順位も重要になります。
見た目の改善を優先するあまり、噛み合わせの問題を見過ごしてしまうと、将来的に歯や顎に負担がかかる可能性があります。

また、将来的に全体矯正を検討する可能性があるかどうかも、一つの判断材料になります。
前歯だけ矯正を行った結果、後から全体矯正が必要になるケースもあるため、治療の“段階”として考える視点も大切です。

矯正治療は、一度始めると後戻りが難しい医療行為です。
だからこそ、「今の悩み」だけでなく、「将来どうなっていたいか」まで含めて考えたうえで治療方法を選ぶことが、納得のいく選択につながります。

当院の治療費やお支払い方法はこちらから


まとめ|前歯だけの矯正は可能だが、適応の見極めが重要

前歯だけのマウスピース矯正は、条件が合えば検討できる治療方法のひとつです。
一方で、すべての歯並びに適応できるわけではなく、噛み合わせや骨格を含めた総合的な診断が欠かせません。

気になる前歯だけを整えたい場合でも、まずは精密検査を行い、自分に合った治療方法を確認することが、後悔の少ない選択につながります。

著者情報

ニッコリ矯正歯科クリニック 院長  小林 弘史


略歴

2002年03月 駿台甲府高等学校 卒業

2008年03月 東京歯科大学歯学部 卒業

2008年04月 同大学 臨床研修歯科医師

2009年03月 同大学 臨床研修歯科医師 修了

2009年04月 同大学 歯科矯正学講座 Post Graduate Course 入局

2010年04月 同大学 大学院 入学(歯科矯正学講座)

2012年03月 同大学 歯科矯正学講座 Post Graduate Course 修了

2014年03月 同大学 大学院 卒業(歯科矯正学講座)

         赤坂まつの矯正歯科にて舌側矯正を研鑽

         東京歯科大学 矯正歯科学講座 勤務

2016年04月 同大学 矯正歯科学講座 臨床講師

2018年05月 ニッコリ矯正歯科クリニック 開院